腸脛靭帯炎(ランナー膝)に関してお困りの方へ

靴工房つなぐ代表の三浦です。

本日は腸脛靭帯炎に関してまとめました。

腸脛靭帯炎とはランニングを始めてから半年から1年くらいの方や痛みを我慢して無理に長距離走る方などに発生することが多い疾患です。別名ランナー膝と言われるだけあり、中長距離の陸上選手に多い傾向があります。

ランナーでなくても足の外側に体重の負担が掛かる人や靴底の外側が極端に減った靴を着用することで、膝の外側に痛みが発生することもあります。

症状が進行してくると、徐々に痛みが大きくなり慢性化してきます。特に膝を軽く曲げた状態の時に痛みが出やすく、自転車を漕ぐのさえ困難になることも。

誘発原因は色々とありますが、筋肉的な問題と身体の使い方(フォーム改善)などを解決すると症状緩和の効果が期待できると言われています。

【筋肉的な問題】
・股関節を外に動かす筋肉の強化(股関節外転筋)
→大殿筋、中殿筋、大腿筋膜張筋など

※使いすぎによる疾患なので安静にすることが大切とされていますが、最近の研究では静的なストレッチより痛みの状況に応じた股関節外転筋トレーニングが有効と考えられています。

【身体の使い方(フォーム改善)】
・足の外側に極端に荷重が掛かっていないかの確認
→外側荷重の強い方は靴底外側全体が削れています。また平らな床面に置いた時には靴が外側に傾いているので確認してみましょう。

※靴の外側が極端に削れているということは歩いたり走ったりするときに体幹が左右にブレている状態です。そうすると相対的に身体が外側に転倒しないよう、太ももの外側の筋肉が過剰に働き身体を安定させようとします。一定の筋肉への負担増は身体に悪い影響が出やすいです。

▶ 荷重が外側に掛かる原因の改善

外側荷重には筋力低下による身体の傾き以外にも靴や足の状態が原因で起きることがあります。

【靴やインソールで解決すること】

①靴底が摩耗した靴を履かない
→摩耗しているということはその分、靴のクッション性も低下しています。クッション性の低下は身体の負担へ大きな影響が出ます。

※靴には安心・安全に使える耐久時間というものがあります。とても分かりやすくasicsさんのサイトでまとめられていたのでリンクを貼りつけました。

②靴のかかとの芯がしっかりした靴を着用する
→靴のかかとの芯が柔らかいとかかとの骨を安定させることができません。身体を安定させるには靴のかかとの芯の固さはとても重要。かかとが安定すると身体の左右へのブレを抑えることに効果的です。

③機能的インソールの使用
→扁平足やハイアーチなど足の機能が上手に働いていない状況では身体への負担も大きくなります。特に腸脛靭帯炎の症状は歩行時や走行時、体幹の左右へのブレが大きく影響します。足に合った適切なインソールを使用することで足元を安定させ身体への負担を軽減させましょう。


いかがでしたでしょうか。

簡単ではありますが、腸脛靭帯炎に関して分かりやすく症状とその対応に関してまとめさせていただきました。腸脛靭帯炎の痛みの強い方はまず医療機関を受診してくださいね!

痛みは身体への負担の蓄積で起きるサインです。無理せず運動・スポーツに取り組みましょう!

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